ロングテールキーワードを狙うSEOのメリット5つとキーワード選定の⽅法
Webマーケティングやブログに関わったことがある⽅なら⼀度は⽿にしたことがあるであろう「ロングテール」という⾔葉。きちんと理解できて、実践できていますか︖
今回はロングテールの⾔葉の意味とロングテールキーワード、ロングテールSEOについて紹介します。
ロングテールSEOとロングテールキーワードとは
ロングテールは略さずにいうとロングテールキーワードやロングテールSEO。⽂字通り⻑い尻尾を指し、本体ほどの重量感はなくとも確実にそこに存在する様を模した⾔葉です。
ロングテールキーワードはビッグキーワードと対をなしていて、スモールワードとも呼ばれます。
検索キーワードとしてはボリュームが⼩さいのですが、
- 検索で上位表⽰させやすい
- 検索からやってきたユーザーがすでに成約に近い状態
などのメリットがあります。
次第にロングテールキーワードを⼤量に集めて、そこで安定的なトラフィック(PV)を⽣んでマーケティングしようという動きも活発にみられるようになりました。この⼿法をロングテールSEOと呼んでいるのですが、ロングテールSEOは現在のWebマーケティングでは必須の考え⽅になっています。
ロングテールSEOのメリット
⼩さいけど確実なロングテールキーワードを取りにいくロングテールSEO。そのメリットは⼤きく5つです。
ライバルが少なく上位表示がさせやすい
たとえば「モンスターエナジー」で考えると、「モンスターエナジー ⽐較」で上位表⽰をとるよりも「モンスターエナジー⽐較 効果」とする⽅が、つまりロングテールキーワードの⽅が上位表⽰を取りやすいのです。そしてその簡単さは⼿軽に調べられます。
Googleの検索で「モンスターエナジー ⽐較」の前に「allintitle:」を付けて検索してみましょう。
これはタイトルに「モンスターエナジー ⽐較」の両⽅ともがこの単語のまま⼊っている記事の数を表しています。
今度は「allintitle:モンスターエナジー ⽐較 効果」で検索してみてください。
ものすごく単純にいうと、タイトルに「モンスターエナジー ⽐較 効果」を⼊れた記事を投稿するだけで(質が多少悪くても)上位表⽰する可能性を秘めているのです。
対象となる⼈物像がはっきりするのでコンテンツを作りやすい
これもモンスターエナジーで考えてみましょう。「『モンスターエナジー』で検索ユーザーが満⾜する記事を書いて」と⾔われるより、「『モンスターエナジー おすすめ 味』で検索ユーザーが満⾜する記事書いて」と⾔われる⽅が楽ではないでしょうか︖
キーワードが「モンスターエナジー」だけですと、そのキーワードで検索をしたユーザーがモンスターエナジーの何を知りたくて検索をしたのか、イマイチわかりません。ビックキーワードでは検索意図を絞り切ることができないのです。
反対に「モンスターエナジー おすすめ 味」で検索してくるユーザーの検索意図は単純です。モンスターエナジーの味の違いを知りたい、もっというと「⾃分で買って飲んで⽐べてみるのがいやだ(もしくはもったいない)」から誰かの意⾒を聞きたいのです。ここまで絞り込むとかなりコンテンツとしての質は向上します。ここでいう質というのは「検索に対して記事がどれだけ貢献したか」ということです。
コンテンツの質が検索順位に⼤きく影響していると⾔われている2019年現在、ロングテールSEOの強みはコンテンツの質を上げやすい点にあると⾔ってもいいでしょう。
成約が近い客層を狙いに⾏きやすい
さらに検索してサイトに訪れるユーザーの状態もかなり購⼊に近い(キーワードを選べる)点も、ロングテールSEOの強みです。
たとえば「モンスターエナジー 効果」で検索してくるユーザーと「モンスターエナジー 箱買い」で検索してくるユーザーはどちらが成約に近いでしょうか。これは、圧倒的に「モンスターエナジー 箱買い」です。
まとめ買いしようとしてくれているのだから、もう購⼊のその先を⾏っているのです。そのような記事を選んで書いてくることによってPV(ページを⾒られた数)の割にCVR(成約率)が⾼い、いわゆる「稼ぐ」記事になってくれます。
ただ成約が近い記事だけを投稿するとユーザーに「お⾦の匂い」を嗅ぎ付けられてしまって信⽤を失ってしまいますので、ほどほどにいろいろなテーマを混ぜていきましょう。
外注記事に相性がいい
ロングテールSEOは記事外注と相性がいいという特徴もあります。記事数で勝負する側⾯が⼤きいので、記事のテーマさえ⼀括管理しておけばライターの質が多少ばらけてても問題ないのです(⻑⽂SEO必須のような激戦区クエリの場合は除く)。
ライバルが現れにくいのでメンテナンスの⼿間が⽐較的少ない
ビッグワードは⽇々その道のプロたちがしのぎを削る修羅場のような状態です。反⾯⽉間 検索ボリューム1000以下(テーマにもよる)のロングテールには、そこまでライバルは参⼊してきません。
すでに投稿している記事がある程度質の⾼い記事であれば「情報の追記」程度のメンテナンスで⽐較的ラクに上位を維持できます。⼀度投稿した記事がアクセルを集め、結果お⾦を稼ぎ続けてくれます。
ロングテールキーワードの探し⽅
ここからは実践的にロングテールキーワードを探す⽅法について紹介します。
メインのキーワードを決めてミドルワードを洗い出す
まずは「関連キーワード取得ツール」を開きましょう。検索窓にメインのキーワードを打ち込んでみてください。今回は「モンスターエナジー」と打ち込みエンターキーを押します。
すると検索結果がずらっと出てくるので、真ん中の「全キーワードリスト」を全選択してコピーします。ちなみにこのコピーしたキーワードは「ミドルキーワード」と呼ばれるものです( 検索ボリューム によってはロングテールキーワードと呼んでももいい)。
次に、Googleのキーワードプランナーを開いて「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリック。検索窓に先ほどコピーしたキーワードリストを貼り付けて「開始する」を押してください。
このようにグラフと、その下に個別のキーワードの検索ボリュームが表⽰されているはずです。
なお⽉間検索ボリュームが10〜1000などの範囲で⽰されているときは、Google広告(旧Adwards)に広告を出すことで上の写真のように数字が具体的になります。
ここから、狙うべきミドルワードを選んでいきましょう。
ミドルワードからロングテールキーワードを決めてコンテンツを投稿
今回はミドルワードに「モンスターエナジー 箱買い」を選択することにします。この場合⽉間検索ボリュームが260とすでに随分少ないので、ロングテールキーワードと思っていいでしょう。
このキーワードで記事を書いていきます。もしこのテーマが⽉間検索ボリューム数千で、ここからロングテールSEOを⾏うなら「モンスターエナジー 箱買い amazon」「モンスターエナジー 箱買い 楽天」などとロングテールキーワードにしたがって、「モンスターエナジー 箱買い」のクエリを埋めていくようなイメージです。
このように、他のロングテールキーワードをテーマにした記事も同様に書いてサイト内のコンテンツを充実させていきます。
知恵袋などのサイトも参考になる
ロングテールキーワードを考えていく上で参考にして欲しいのが、Yahoo知恵袋や教えてgooなどのサイトです。
ここではターゲットとなる購買層がどのような悩みを抱え、何を考えて購⼊に踏み切っているのか、もしくは踏み切らなかったのかなどがわかります。
たとえばこのページ、それ⾃体がもう記事になるような気がしてきませんか︖
ロングテールの注意点
ロングテールSEOはWebマーケティングではほぼ必須となっているため、デメリットというより注意点という形にはなりますが、いくつか紹介したいと思います。
同じような記事は書かない
Googleをはじめとする検索エンジンは「重複コンテンツ」を嫌います。同じサイトの中に同じ主張をするような記事は投稿しないようにしましょう。
「モンスターエナジー おすすめランキング」「モンスターエナジー おすすめベスト5」みたいな狙い⽅をしてはいけません。
コンバーションしたい記事への導線を意識したサイト設計にすること
ただなんとなくロングテールキーワードを埋めてPVを得て満⾜、というサイトが⽬につきます。
例え「モンスターエナジー 歴史」のキーワードで記事を書くことになったとしても、せめて記事のメインコンテンツの下には「2020年最新のモンスターエナジーはまとめ買いがお得︕」のようなリンクを貼ることが⼤事です。
ロングテールSEOはWeb時代のマーケティングの常識
昔は売れ筋商品のみを限られたスペースに陳列し、売り上げが落ちてきた商品は棚から消えて別の売れ筋商品で埋められる、というのがインターネット登場までの常識でした。
しかしインターネットが登場し、限りのないスペースに売れ筋商品の売り上げを超えるだけの数の「死に筋」商品を置くことで商売が成り⽴つ、ということがわかってきました。今ではロングテールは常識・⼤前提のように⾔われています。
そしてロングテールSEOは「ロングテールキーワードしか扱ってはいけない」という意味ではありません。ビッグキーワードもサイト内に散りばめつつロングテールキーワードを積み重ねることで、ビッグキーワードの順位をどんどん上げていく戦法が現代流と⾔えるでしょう。
もしここで紹介している内容で知らなかった、試していないことがあれば、ぜひあなたのWebサイトに取り⼊れてみてはいかがでしょうか。