Cookieについて、Web担当者が知っておくべきこと

2020/2/18

Web担当者であれば、Cookieという⽤語に遭遇する機会も多いのではないでしょうか。でも、そもそもCookieとは？また、SEOにCookieは重要なのか？今回はこのような疑問にお答えします。

SEOについて調べていると、必ずと⾔っていいほどCookieの名前が挙がっていると思います。しかし、Web担当者でCookieという⾔葉は知っているが、その詳細までは知らない…。という⽅も中にはいるのではないでしょうか。

この記事では、そのような⽅のためにCookieについて詳しく解説していきます。

実はこのCookie、うまく活⽤すればWebビジネスにおいて絶⼤な効果を発揮します。ぜひ、内容を確認してあなたのビジネスに役⽴ててください。

Cookieとは

Cookieとは、Webサイトがユーザーの情報を保持するために、ユーザーのPC・スマートフォンに保存するファイルのことです。ECサイトに訪問した際に、以前⾒た商品が再度表⽰される。以前クリックした広告が、別のサイトでも表⽰された。これらは全てCookieが保存されているから起きることです。

Cookieに保存されている情報は、そのサイトに訪問した⽇時や回数で、これらを利⽤することによって、ユーザとサイト運営者の双⽅にメリットがあります。⾔葉を聞くことは少ないかもしれませんが、Cookieは私たちの⽣活の利便性向上にとても役⽴っているのです。

Cookieは以下のような場⾯でも活⽤されています。

IDやパスワード情報の保存
インターネット広告

Cookieがない場合、1度ログインをしたWebサイトを離れると、再度パスワードの⼊⼒をしなくてはいけません。CookieにはIDやパスワードも保存されるので、1度きりのログインでログアウトしない限りパスワード⼊⼒の⼿間が省けます。

あなたがよく利⽤しているSNSも、Cookieが活⽤されているので毎回パスワードを⼊⼒する必要がないはずです。

インターネット広告に関しては、後ほど詳しく説明しますが、Cookieを利⽤することによって特定ユーザーにだけ広告配信することが可能となっています。

Cookieの種類

Cookieを活⽤する前に、まずはCookieの種類について説明します。Cookieには2つの種類があります。

ファーストパーティCookie
サードパーティCookie

ファーストパーティCookie

ファーストパーティCookieは、ユーザーがアクセスしているドメインが発⾏するCookieのことです。ECサイトに訪問した際に、訪問したユーザーの⽇時や閲覧履歴、カート内の情報を保持するために発⾏されるのがファーストパーティCookieです。

お買い物情報が保持されるので、訪問ユーザーとサイト運営元の双⽅にメリットがあることが特徴です。また、ファーストパーティCookieはドメインをまたいだ使⽤はできません。そのため、訪問したサイトでのみCookieが取り扱われるので、安全性が⾼くなっています。

サードパーティCookie

サードパーティCookieは、簡単に⾔ってしまえば、ユーザーが訪問したサイト以外で発⾏されたCookieのことを指します。あるサイトを訪問したときに1度クリックした広告が、別のサイトでまた表⽰されたことはありませんか？これはサードパーティCookieが活⽤されているから起こることです。

サードパーティは基本的にユーザーにメリットはなく、どちらかというとWeb広告の配信者などが活⽤しています。安全性に問題はありませんが、サイトをまたいでCookieが活⽤される点でプライバシーの観点から問題視されることもあります。

Cookieを活⽤するメリット

何度もお伝えしますが、Cookieはユーザーとサイト運営者・マーケターの双⽅にメリットがあります。ここからは、ユーザー⽬線とマーケター⽬線から⾒たCookieのメリットを解説します。

ユーザー⽬線からのメリット

Cookieは、ユーザーが快適にWebサイトを閲覧するのにとても役⽴っています。InstagramやTwitterなどのSNSを利⽤する際、1度ログインをしてしまえば、それ以降はログインの⼿間が省けます。

また、頻繁に利⽤するECサイトで過去に買った商品リピートする際、注⽂履歴を⾒て再購⼊した経験はないでしょうか？

上記に書いたことは全て、Cookieがあるからこそ実現しているのです。

インターネットにCookieがなかった場合、SNSを利⽤したいと思う度にパスワード⼊⼒、リピート買いしたいと思う度に再度商品検索をかけなければいけません。それだと、すごく⼿間がかかります。

このようにCookieは、Webサイトを快適に閲覧するために重要なものとなっています。

マーケター⽬線からのメリット

Cookieには、サイト訪問ユーザーの⽇時や回数が記録されます。これをアクセス解析することによって、マーケターが後の販売戦略を考えるのに役⽴っています。

例えば、

「⾃社のサイトに訪問したユーザーが特定のページで離脱していく。」

このようなデータが分かれば、どこをどのように改善すればよいのか⾒えてきます。アクセス解析でサイトを改善すれば、SEOにも効果があります。

また、WebマーケターはCookieを活⽤することによって「リターゲティング広告」を配信できるようになります。リターゲティング広告とは、1度広告をクリックしたユーザーに再度表⽰させる広告のことを指します。

⼈間は同じ情報に触れる度に、頭の中にその情報が残るようになります。その⼼理を利⽤すれば、Web広告を何度も配信することで、コンバージョン率を上げることが可能となるのです。

Webサイトに記録されたCookieを分析してPDCAを回せば、よりユーザー⽬線のWebサイトに改善していくことが可能です。

Cookieを活⽤する際の注意点

Cookieにはメリットがたくさんありますが、同時に注意しなければならないこともいくつかあります。

特に注意する必要があるのは、以下の2点です。

セキュリティ問題
プライバシー問題

Cookieはとても便利ですが、万が⼀WebサイトからCookieが漏洩した場合、それを悪⽤される危険性があります。また、Cookieを利⽤しているスマートフォンなどを他⼈に盗まれると、パスワードも全て他⼈に確認されてしまいます。

ID・パスワードを⼊⼒することなく、WebサイトやSNSにログインできてしまうので、デバイスの管理には気を付ける必要があります。

プライバシー問題では、サードパーティCookieがよく「プライバシーの侵害なのではないか」と問題視されています。サイトをまたいでのCookie活⽤は、危険と⾔えるほどではないですが、リスクはあります。

また、何度も表⽰されるリターゲティング広告に、不快感を抱く⽅もいるのではないでしょうか？

このようにCookieは、うまく活⽤すればとても便利なものですが、間違った⽅法で使うと、悪影響を及ぼす危険性があるので気をつけてください。

まとめ

Cookieは今や、私たちのインターネット⽣活には⽋かせないものとなっています。とても便利ですが、パスワード漏洩などのリスクもあります。

Web担当者であれば、Cookieの仕組を理解し、リスク管理をしっかりと⾏ったうえで活⽤する必要があります。

また、Webマーケターの⽅は、Cookieに保持された情報を有効活⽤し⾃社サイトの改善を⾏うことで、よりユーザーファーストのWebページを作り上げることが可能となります。